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ミニチュア制作記録。たまに大きいものも。

【プラモデル】【Ma.k.】ハセガワ 1/35 Ausf. M MELUSINEを可動式に改造する【関節パーツ作成編】

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ハセガワの1/35スケールのマシーネン。前回ジオラマでも使いましたが、このサイズ感がとても気に入って、コツコツ集めています。

このスケールはジョンさんとも非常に相性が良いのでぜひともお友達にしてあげたいのですが、可動式でないため自由にポーズを取らせることができません。

と言うわけで、今回はメルジーネ君を実験台に可動式への改造を試みます。

うまく行ったらファイアーボール君も仲間に入れたい。

目標は以下。

  • 見た目の印象やバランスをを極力崩さない
  • 上記の範囲で可能な限り可動域は大きくする
  • 小物を持たせたり自立が可能(マグネットで実装)
  • 壊れにくく、破損時の修復が容易

 

まずは軽く組みつつ、関節の仕様を検討します。

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一応ボールジョイントを揃えてみたのですが、合わせてみたらスケール的にちょっと厳しい。

ボールジョイントって意外と嵩張るんですね。素材も違うのでジョイントそのものへの加工は難しいし、色も限られていて塗装も難しい。隠す前提で使うもの、という感じです。

オビ球もありかなと思ったのですが、これは完全にサイズがない。

 

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色々考えた結果、関節パーツを自作することにしました。

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こんな感じのやつ。凹凸パーツを組み合わせて真鍮線を通しただけのシンプルなパーツですね。

1mm厚のプラ板を3mm幅に切って、3枚重ねて接着した3mm角サイズです。1/35マシーネンで一番細い上腕パーツにちょうど収まるサイズ。

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可動箇所を数えたら1機につき10箇所あったので、量産に備えて治具も作りました。接着剤がはみ出しても大丈夫なようにヒノキ材で。瞬着を染み込ませて、気休め程度ですが強度をあげています。まあ力がかかるものではないので大丈夫でしょう。治具自体も作るのは難しくないですし。

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長さ10mmと7mmのパーツを切り出して接着。接着時はスコヤと角材で挟むようにして直角を出してます。

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こっちは穴あけ用の治具。表の透明プラ板にガイド用の穴を開けてあり、

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パーツを差し込んで、

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穴を開けます。

穴の垂直出しは勘に頼るのみですが、厚み的にも素材的にもスケール的にもそこまで垂直の精度は必要ないだろうということで、良しとします。

ペン型の電動ドライバーにピンバイス用の小さいチャックをつけて使っているので、手回しのピンバイスよりは精度を出しやすいかと。電動ドライバーは本当に神工具。

ガイドを透明プラ板にしたのは、穴あけ位置の最終確認は目視で行いたかったからです。穴の周りは後から丸く削ることになる関係で、ちょっとでもズレると周囲が細くなってしまい強度に問題が出てしまいそうだったので。

何度か穴を開けるうちにプラ板は多少削れてしまうため、だんだん精度は落ちていきますが、1機分保てばまあいいでしょう。

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真鍮線で繋いで、

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脛パーツに差したところ。足は当然の如く真っ先に切り離してあります。

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股関節の接続部は穴を四角く広げて、

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とりあえずひっつき虫を詰め込んで仮止めしてみました。膝前方と腰回りは関節部に装甲が付くので、見た目は問題なさそう。

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関節の位置をどこに固定するかは結構重要ですね。左右揃えるためには位置決めにも再現性があった方がいいなとは思いつつ、目視でもいいかなと言う甘えがつい出てしまう。

 

ところでここで問題が。

この形状だと1軸方向のみの可動となるのですが、膝と肘はいいとして、股関節や肩、足首は2軸方向の可動が必須のため、軸を丸棒状に加工する必要があります。

で、上で作ったパーツを加工してみたのですが、手作業ではやはり精度に限界があります。

なので第二案。

3mm丸棒を使って丸軸のジョイントを作ってみました。

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受け用に5mmパイプも準備。

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こんな感じになります。

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もちろん治具も作成。

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こちらはカットラインを引くためのガイド。

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線を引いて、

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ペンチとデザインナイフでカット。

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こちらは穴あけ用。

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穴を開けたら、

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丸く削って、

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真鍮線を通して完成。

真鍮線は径に合わせてカットした後、ペンチで縦方向に潰してあげると、線の端がわずかに太くなって抜け落ち防止になります。

 

力尽きたので今日はここまで。