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ミニチュア制作記録。たまに大きいものも。

プチブライスのカスタム【つけ耳・型取りと複製編】

原型ができたので型を取り、本番素材で複製していきます。


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平らなものに強力両面テープを貼り、プラ板で作った型枠を貼り付け、中に原型とプラ板の破片を固定します。この破片は型ズレ防止用のダボ穴を作るためのものです。

型枠は原型の厚みの3倍くらいの高さにします。大きさも、小さいと歪みやすいのでしっかり厚みの出る大きさに。今回は約18mm角です。複製の時にもこの型枠を使うので、周囲をぐるりと1周以上セロテープで巻いて頑丈に作りましょう。

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型枠の半分より深いくらいのところまでブルーミックスを詰めます。先に耳の内側の複雑な形状の部分にしっかり詰め、残りを被せます。形状の単純な部分は多少気泡が入ってもリカバリできるので、神経質にならなくても大丈夫です。

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土台から剥がし、原型以外の部分に木工用ボンドを薄く塗ります。これは離型剤の代わりです。

ダボ穴の中もしっかり塗ります。原型にはボンドがつかないようにしましょう。

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ボンドが乾いたら型枠の奥に押し込み、上からまたブルーミックスを詰めます。先に、耳にはめる穴の部分とダボ穴にしっかり詰め、残りを被せます。

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こんな感じになります。

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ボンドは剥がしておきましょう。

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原型を取り出すと耳の縁部分に気泡が入っていることが分かったので、気泡部分にかかるようにデザインナイフで型をカットします。

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原型を戻してみるとこんな感じ。

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気泡部分に再度ブルーミックスを詰めます。

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硬化しないうちに、型を合わせ型枠に戻しておきます。

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反対側の耳も同様にします。

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割って、

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ブルーミックスを詰めて、

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型枠に戻します。

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硬化すると詰め直した部分が繋がっているので、改めてカットします。

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スパッと。

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型セット一式です。

複製の時に粘土を詰めやすいので、最初から3分割で型をとってもいいと思います。とは言えナイフでカットするのは決して難しくないですし、型枠があってダボ穴を増やす必要もないので、2分割をカットするのでも問題ないと思います。

 

続いて本番素材で複製していきます。

素材は樹脂粘土にしました。お花を作っているのと同じ粘土です。

 

 

使い慣れていて仕上がりが想像できるのと、色の調整が容易であることからチョイスしました。

色を作っていきます。透け感を抑えるためにベースに透明水彩のホワイトを少し加え、赤と黄色で肌の色に近づけます。乾くと少し濃くなるので、一部を肌につけて乾かして確認します。乾かしている間、残りの粘土は乾燥しないようチャック付きの袋に入れておきましょう。

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1発目。ちょっと濃い。

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修正。パーツの継ぎ目は残るのでこんなもんでいいでしょう。

 

 

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型に詰めていきます。気泡が入らないよう、先に複雑な形状のところにしっかり詰め、型を合わせて型枠に押し込みます。

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この状態でもほっとけば乾きますが、私はせっかちなので少し置いたら型を外して乾燥させます。

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まあまあかな。型を外す時に歪んだのか、細部はやはりちょっと潰れていますね。せっかちはこれだから…

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もう片方は表が外しにくく感じたので、裏だけ外して様子を見てみます。

 

1日放置して乾燥したので確認します。

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左が先に型を外したもの、右は型をつけたまま乾燥したものです。きちんと複製はできてますが、原型の表面処理の荒さが出てますね…

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バリを取ります。粘りがあるのでナイフ系では難しい。ネイル用のニッパーが切れ味良くていいです。

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裏側も。

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凸部分はスポンジヤスリの一番目が細かいもので均し、凹部分は粘土を擦り付けるようにして埋めます。

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再度スポンジやすりで仕上げて一応の完成。

 

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取り付けてみましょう。

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なかなか良いのでは。もう少し色味を突き詰めてもよかったかな?気にならない程度ではありますが、若干彩度が高い気がします。

 

バリ取りが思いのほか難しかったのと、バリの厚み分変形してしまったので、型の詰め方を見直してみます。

 

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まず肝心の正面側に粘土を詰め、はみ出し部分は丁寧に取り除きます。

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耳の縁にバリが出ないよう、型を合わせてから後ろ側を詰めます。

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はみ出し部分を取り除いて、

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取り付け用の窪みの部分だけ粘土を取り除きます。

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残りの型をギュッと押し込んで放置。

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少し時間を置いたら、後ろだけ外します。

ブルーミックスに弾力があるので、粘土を詰める圧でどうしても若干のバリが出ますね。粘土が乾き切らないうちに見える範囲のバリを取り除いておきましょう。

歪みを出したくないならレジンキャストで複製した方がいいかもしれません。

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乾いたのがこちら。結局右耳は型取りの時点で気泡が入っていた模様。左は綺麗にできています。

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バリを取り、スポンジやすりで仕上げます。

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装着。

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「どう?」

 

今回はちょっと原型の処理の甘さと作業の雑さが出てしまいました。原型はちゃんとサフ吹いて整えた方が良かったですね。気が向いたら修正します。

まあ見られる程度ではあるので一旦ここで完成とします。

 

感想としては、耳は小さい方が好みだなと。

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はめ込み式にすると、これ以上耳を小さくするのは難しいので仕方ないですが、やはり元がバランスよくできているんだなと感じました。

 

次回は未定ですが、服や靴を作ってあげたいな。何せキューポッシュサイズの服を無理やり着せているせいで、タイツがずり落ちてスカートの中がはしたないことになっているので…

アイの原型もちょっと改良を試したいし、ウィッグオイルも買わないとなぁ。首周りももうちょっと自然な感じにならんものかと。

やりたいことは色々ありますが自分何から手をつけようかなという感じです。