益子焼きで知られる栃木県益子町の窯元さんでろくろによる作陶を体験してきました。
いやあ楽しかった。
楽しすぎて例によって写真撮るの忘れたしね。
ろくろ使用料1,000円と焼成代が1個につき1000円前後かかるのが基本のコースなのですが、今回私は時間制限なしの5,000円で焼き放題プランで参加させてもらいました。
初めてで何個作れるとかもわからなかったし、金額が決まっているほうが気楽なのでこういう定額プランはありがたいです。hasegawatoen.co.jp
予約した13時に行ってみると、なんと貸し切り状態。
お姉さんとマンツーマンのろくろ体験がはじまりました。
15時から団体さんの予約が入っているらしいですが、夏休みも終わりなのでこんなもんですね、とおっしゃってました。
最初はろくろのいじり方を丁寧に教えてもらいます。
まずは使う粘土の分量を決める工程ですが、これは作りたいものの希望を聞いてお姉さんがやってくれます。
私はラーメンどんぶりとパスタ皿を作るつもりで行ったのですが、最初は難易度の低い小さいものからの方がいいといわれたので、ごはん茶碗からチャレンジすることにしました。
お姉さんが用意してくれたごはん茶碗用の粘土は、厚み15mmで大きめの盃くらいの量。
これを使って、まずは力を入れず(=粘土を変形させず)に触れるときの力加減の練習から。指に水をつけて表面をそっとなでるくらいの力加減で触るのですが、いきなり粘土がゆがんでビビる。思ったより柔らかかった。
変形させずに触れることができるようになったら、こんどはぐい呑み型の壁の部分を少しずつ薄くしながら縦に伸ばしていく練習。5分くらい時間をかけて、ゆっくり薄くしていきます。
この作業で、器の高さ(というか、器の中心から縁までの孤の長さ)と、器の厚みが決まるようです。
粘土は乾くと2割ぐらい縮むということで、出来上がりの大きさをイメージしながら作っていきます。
ちょうどいい厚みが出ているか、お姉さんのチェックを通ったら、今度は伸ばした壁を寝かせたり起こしたりする練習。
寝かせるときは両手の指各4本を使って内外から挟み込み、右手で寝かせながら左手で支えるようにします。起こすときは両手首をつけて手をY字に広げ、縁にかかる力が均等になるよう、包み込むようにして少しずつ押しこむ感じで狭めていきます。
この伸ばしてしまった粘土は、万が一折れてしまうと、もう使えません。折れた部分が脆くなってしまい、割れやすくなってしまうので、廃棄しなくてはならないそうです。(おそらくはまた何らかの工程を経て再利用するのだと思いますが)
また、器が大きくなればなるほど摩擦も大きくなるので、失敗しないように成形するのが非常に難しいとのこと。小さいものから始めた方がいいというのは、こういう理由なのだそうです。
で、この寝かせたり起こしたりする作業で器の最終的な形が決まります。完成したら底をぴんと張った糸でカットして、板の上に移動させてできあがり。
底の高台をつける作業は、後日お姉さんが後でやってくれるそうです。ある程度乾かしてから削るみたい。
ごはん茶碗は問題なく完成し、ラーメンどんぶりもなんとか納得のいく形に。ラーメンどんぶりは高台を高めに仕上げてもらえるようお願いし、少し長めに切ってもらいました。
余談ですが、今回ラーメンどんぶりを作りたかったのは、高台高めのものがなかなか売ってないからなんですよね。今あるどんぶりは高台がほぼないに等しいので熱くて持てないのです。
残った粘土でパスタ皿をつくって、完了。パスタ皿は途中でてがひっかかり、ぐにゃっとやってしまったのですが、お姉さんが「たぶん行ける!」とリカバリしてくれました。失敗は失敗なので割れてしまう可能性もありますが、まあそれはそれで。とりあえず最後まで作らせてもらいました。
失敗はあったとはいえなかなか筋がいいと褒めてもらえたのがうれしかったです。
普段は陶土ではないけど粘土を色々いじっていて、いつかミニチュアの陶器を作ってみたいという話をすると、おまけで小さい壺を作らせてくれました。直径・高さ5cmくらいのずんぐりした壺。焼きあがって帰ってくるのが楽しみです。
完成した器はそれぞれどの色にするか、用意された釉薬のパターンから選び、あとはお任せ。1か月半くらいで焼きあがって郵送されてくるそうです。
4点焼成で、たぶんお値段的には元を取れてるかどうか微妙なところですが、私の気持ち的には十分すぎるくらいリーズナブルに楽しめました。
いやあほんと楽しかった。
何となくだけどコツもつかめたので、次はもっとたくさん作りたいな。
器が届いたらまた記事にします。