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仕事「できる」けど「わかってない」人

勉強と仕事は「種目」が違い、それに気づかない社員は指示待ちを卒業できない、という記事を読んで、ああなるほどと思った話。
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前職で部下を持ち人を指導する立場になってから、ずっと疑問に思ってたことがありまして。

新入社員って、仕事の「できる」「できない」とは別に、「仕事わかってる人」「仕事わかってない人」の2種類に分かれるんですよ。

使う側としては「わかっててできる人」がもちろん一番助かるんですが、「できる人」が必ず「わかってる人」かというと一概にそうとも言えなくて、「この人は仕事させればできるんだけど、どうもわかってないところがあるんだよなあ」という種類の人が一定数存在するんです。

指示すればその指示を理解してきちんとその通りにできる。でもそれ以上の工夫とか発想というものはない。

端的に言うと「自分から気を利かす」と言うことができないタイプの社員です。

 

主にネットショップを運営する仕事だったので、お客様が知りたそうな情報をページに記載するとか、買い物したくなるような企画やサービスの提案なんていうのはどんどん意見を出して欲しいところで、そういうことも仕事のうちだからね、と説明してお願いするのですが、どうもピンと来ていない様子。

お客様気分で仕事しているというか、どうも仕事が他人事なんですね。

一言で注意するなら「身を入れてやんなさい」と言いたいところなんだけど、正確に言うと「身が入ってない」というのとも何か違う。本人に不真面目なところや浮ついたところがあるわけでもなく、集中してないわけでもない。

語彙力に乏しい私としては「わかってないんだよなあ」がいちばん近い感じ。

 

そんな「わかってない」新入社員たちに私がどう対応したかというと、この会社で仕事をするということについて、目的や心構えを一から細かく説明しました。

それこそ、売上を上げて利益をしっかり確保して、それが自分たちのお給料になるんだよ、というところから。

何だかよくわかんないけど、相手が「わかってない」なら「わからせなければ!」というわけで。

 

利益を確保するためにはどうしたらいいか。どうすればお客様がうちのサイトでお買い物してくれるか頭をひねって考えて、試して、ダメなら改善する。

ゴミが落ちてたら拾うのと同じように、改善点を見つけたらまず報連相ですぐに対処を考える、そのためには自分のお店を客観的に見て、常に引っかかるところがないか確認するように心がけなてくちゃいけない。

お客様には一回買ってもらうだけじゃダメで、商品やお店を気に入って、リピーターになってもらわなくちゃならない、そのためにはこれこれこういうことも頭においておかなきゃいけないんだよとか、思いつくこと全部説明する。

 

で、次は自分が仕事に向かうときに考えることをとにかくひたすら共有する。

仕事しながらも、自分は今この部分を見ててこう思った、こうしたらいいんじゃないかと思うけどみんなはどう思う?と常に頭の中をアウトプットして、自分の視点や思考の流れみたいなものを共有し、仕事をするという感覚を掴んでもらおうとしました。

敢えて指示は出さず、説明することと、実践している背中を見せることに徹するつもりでやりました。

 

そうするうちに、だんだん新入社員たちも仕事に対する姿勢や心構えみたいなものがうっすら分かってくるようで。

たぶん効率はよくないですが、この方法で一応の対処はできるようになってまあ一応めでたしめでたしなんですが。

言語化が苦手な私はこの「わかってる」「わかってない」の違いは何なんだろうとずっとモヤモヤしつつ、感覚だけでしのいできたわけです。

 

で、この「わかってる」「わかってない」の辺りを言語化してくれたのが冒頭の記事なんですけど。うーん、7年前に読みたかったわ。

 

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さっき「自分から気を利かす」ということのできない社員、と書きましたけど、それは頭の回転の早い遅いとか、気のつく性格なのかどうかとかそういうのとは関係なくて。

要は、いつも正解が用意されている学校の勉強とは別の種目に変わったんだ、ということを理解しているかどうかの違いだったんだと。

細かいことは私が要約するより記事を読んでもらった方が早いので割愛しますが、種目が変わればゴールも変わる、手法も変わる、もちろん行動原則も変わるので、それを教えてやれ、という話。

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それによって、もしかしたら「わかってなくてできない人」が大化けするかもしれませんね。実は「わかりさえすればめっちゃできる人」かもしれないし。

指示待ち社員に手を焼いてる管理職の方に、ぜひ読んでみてほしい記事でした。