少し前に、クローゼットの奥行きサイズの衣装ケース3個を処分しました。
同時に、押入れ半分サイズの大きなカラーボックスも処分。
今年は所持品の整理があまり進まなくて、自分にはこれ以上のライフのシンプル化は無理かなと思い始めていたんですけど。
上の記事の数日前に、クローゼットの中をもう一回整理するべく中身を全部引っ張り出そうとしたら、この衣装ケースを取り出すのにめちゃくちゃ手こずったんですよ。
大きさとかデザインが微妙に違うんで、なんかこう、スライドパズルみたいにして無理やり天袋に2段重ねたみたいなんですけど、うまく取り出せなくてガタガタやってるうちに引き出しが飛び出してきて頭をぶつけまして。
私、自分では比較的温厚な人間だと思っているんですけど、何故かその時無性に腹が立ってしまったんですね。
どうみても完全に八つ当たりなんですけど、怒りにまかせて「こんな衣装ケース捨ててやる!」と脳内で吠えたんです。うおおおおっつって。
で、捨てる!と思って中身を出してみたら、以前一度整理した時には必要で残したもののはずが、意外と捨てられるものばかりに思えてきて。
結果、衣装ケース3つがすんなり空になってしまいました。
その頃にはさっきの怒りは引いていて、冷静にものを考えられるようになってたんですけど、見直してみてもやっぱり捨てられるものばかり。
そこでふと、「自分は無駄にでかい収納に振り回されているんじゃないか?」ということに気付いたのでした。
この衣装ケースたちも、冒頭のカラーボックスもそうなんですけど、こいつらはクローゼットを整理する度に、場所を替え中身を替えして生き残ってきた古株たち。こう言うとなんか歴戦の兵って感じで、マルチに活躍できる非常に使い勝手の良いもののように聞こえますよね。
でも、それって実は「用途も置き場所も一度もしっくりきたことがない」ってことなんじゃないのか?と。思ったわけです。
カラーボックスの方も、クローゼットの上半分にそこそこぴったり収まるサイズなんで「丁度いい」と思っていたんです。
でも、考えてみれば中に収めたかったミシンやアイロン台はギリギリ入らなかったり、厚みが中途半端で手前のデッドスペースが気になったりと、クローゼットに対しては丁度いいのかもしれないけど、入れたいものに対してはちっとも丁度良くなかったわ、ということに気付きまして。
要は、「クローゼットにぴったり収まること」=「スペースをきれいに仕切ること」ばかりに目が行ってしまい、「中に何を仕舞うか」を全く考えずに買ったものだったんですね。だから使い勝手が悪いんだ、と。
使い勝手が悪い収納なのに、そこにあるから何か入れなくちゃいけない気がして、つい仕舞うものを探してしまう。結果、本来入れたいものは収納できず、たまたまサイズ・容量的に丁度良かった「実はそんなに必要じゃないもの」が残ってしまう。
そんな悪循環になっていたのかなと思います。
衣装ケースを「捨ててやる!」という気持ちで中身を出しながら、頭の中では、じゃあ出したこれを今度はどう仕舞う?ということを考えていました。でも「どう仕舞う」というのがその場で思いつかなかったんです。正直考えるのも面倒だった。
本当に必要なら、その場では思いつかなくても、「捨てるわけにはいかないものだから、今すぐではなくても何か考えないと」となるはずですが、そうはならなかった。「仕舞うこと考えるの面倒だから捨てるか」という方向に行ったんですね。だから捨てられた。そういうことなんだと思います。
ちなみに捨てたのは、趣味の道具や材料、そしてそのサンプル等が主でした。その趣味でお金を稼いでいたこともあったので、「家が片付いたらまたやろう」「その時にすぐできるようにとっておこう」と考え、あれこれ残してありました。
でも全部出して改めて見てみると、古くなって劣化していたり、当時と好みが変わっていて今はもう使う気にならない素材だったりして、しかも次いつ使うか目途も立っていないとなったら、とたんに新たな収納方法を考えるのが面倒になりました。
実はシンプルライフを目標に掲げてから、「断捨離したければ収納を減らせ」という話は何度か耳にしていたんです。それってこういうことなんだ、と今ようやく腑に落ちた気がします。
たとえば絶対にとっておくと決めた物があって、それを仕舞うのにぴったりな収納があるのなら使えばいいと思うんですよ。
でも、逆は絶対だめ。収納ありきで物を仕舞ってはダメなんですね。あくまでモノありきで考えないと。
先に収納を置いてしまうと、そこは物を仕舞うスペースとして区切られ、用途も制限されてしまいます。
例えば衣装ケースなら、自分じゃない誰かが決めた規格サイズで勝手に区切られ、そこに「引き出しを引いて上から物を出し入れする」と、仕舞い方まで制限されることになるわけです。そう考えると、その衣装ケースに本当の意味でマッチする中身って、そうそうないような気がしますよね。
今回捨てた趣味用品も、明らかにその収納方法にはマッチしていませんでした。工具箱みたいに簡単に持ち運べるものに入れておいたり、筒状の物に立てて仕舞ったりと、真面目に考えれば他にきちんと正解があったと思うのです。
で。
実を言うと、趣味関係の物はまだ2箱残っているんです。
今回たまたま手をつけなかっただけなんですけど、これも多分同じように殆ど捨てられそうな気がしているので、次の休みにでも引っ張り出してみようと思います。
収納を減らすという新しい視点で家の中を見ることができそうなので、しばらくは片付けの日々が続きそうです。