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ミニチュア制作記録。たまに大きいものも。

暗算が苦手でもできる、財布の小銭が無駄に重複しない上手な出し方

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ミニマリスト系ブログを見ていると、「財布の中をすっきりさせたいけど小銭を使うのが苦手で…」という話を結構見かけるので、役に立てばいいなと思ってまとめてみました。

暗算が苦手でも大丈夫な方法です。

覚えることは3つ。 

  • 下の位から順にトレーに出すこと
  • 1~4の数を「5に繰り上げる」概念
  • 6~9の数を「5と端数に分ける」概念

 これだけです。そしてこの方法のいいところは、

  • 総額何円出せばいいのか把握する必要がない
  • おつりが何円になるか計算する必要がない

簡単そうでしょう?実際簡単です。

だまされたと思ってちょっと読んで試してみてください。

ちなみに私の暗算能力は「11ー3」や「6+8」で軽く混乱できるくらいです。マジです。

こんな私の暗算能力でも、この方法で財布の小銭は常に最小に保てています。無駄に増えちゃうのは自販機が80円のおつりを全部10円玉で出してくるような時くらい。こういうのはどうしようもないです。

まず基本的な部分から説明します。

下の位から出していく

会計額が出たら、まず1の位の会計を済ませます。上の位はとりあえず無視して下さい。これから説明する方法で、1の位からトレーに出していき、次は10の位、その次は100の位、と順に出していきます。

筆算を下の位からやっていくのと多分同じ理屈だと思うのですが、難しいことは考えなくて大丈夫です。実際私もよく分かってないままにうまくいってる感じなので。

こうすることで、「432円の会計で400円、30円、とぴったり出せたはいいけど、2円がなくて結局1000円出し直した…」みたいなケースはとりあえずなくなります。

下の位から出していく、これは絶対忘れないでください。

上の位の会計に進んだら、下の位の事はすっぱり忘れてOK。位ごとに完結する会計方法(というか思考フロー)なので、短期記憶力が試されることもないです。

位の数によって少し手順が変わる

位を下からひとつずつ見ていくわけですが、

  • 位の数字が1~4の場合
  • 位の数字が6~9の場合
  • 位の数字が5か0の場合

 で若干手順が変わってきます。といっても基本的な考え方は同じなので、複雑に考える必要はありません。

金種の表記について

ちなみにここから先は、

  • 1円玉・10円玉・100円玉
    「1単位硬貨」
  • 5円玉・50円玉・500円玉
    「5単位硬貨」

という風に表記していますので覚えておいてください。位が変わっても手順は変わらないので、まとめた表記にしています。

1の位の会計をしている時は「1単位硬貨」=1円玉、「5単位硬貨」=5円玉を。100の位の会計をしている時は「1単位硬貨」=100円玉、「5単位硬貨」=500円玉をあてはめて読んでください。

ここから具体的な会計方法の説明に入ります。

ただ読むよりも、やってみた方が格段に理解しやすいと思うので、ぜひ手元にお財布を出して、青字の例にしたがって実際に小銭を出しながら読んでみてください。

実際に私が会計する時の思考フローをそのまま順番に記していますので、だいたいの流れがつかめると思います。小銭が足りるか足りないかの場合分けもしていますので、その都度自分のお財布を確認しながらゆっくり読み進めてみてくださいね。

ではさっそく始めましょう。

位の数が1~4の場合の出し方
例)1の位の数が「3」の場合
  1. 1単位硬貨を財布の中で探します。ぴったり出せるだけの1単位硬貨があれば、ぴったり出してその位の会計終了。上の位へ進みます。
    例)1の位の数「3」に対して1円玉が3枚以上あったら、ぴったり3枚出して1の位の会計は終了です。上の位へ進みます。
    まあこれは当たり前ですね。
  2. 1単位硬貨が足りない場合は、位の数字を「5に繰り上げ」て進めます。5単位硬貨があるか探し、あれば5単位硬貨を出してその位の会計終了。上の位へ進みます。
    例)1の位の数「3」に対して1円玉が2枚以下しかない場合は、「3円」の会計を「5円」に繰り上げて捉え、5円玉があれば出して1の位の会計は終了です。上の位へ進みます。
  3. 1単位硬貨も5単位硬貨もない場合は、その位を10で繰り上げて、何も出さずにその位の会計は終了。上の位へ進みます。
    例)1の位の数「3」に対して1円玉がなかったので、手順2で「3」を「5」に繰り上げていますね。ここでさらに5円玉もなかった場合は、「3」から繰り上げた「5」をさらに「10」に繰り上げ、何も出さずに1の位の会計は終了です。
    仮に「23円」の会計だったとすると、流れとしては「23円」→1円玉がない→「25円」に繰り上げ→5円玉もない→「30円」に繰り上がる、という感じになります。
    1の位に関してはもう出せる小銭はありませんので何も出さず、繰り上げて「30円」となった10の位の会計に進みます。
ここまでの確認

さて、ここまででどうでしょう。テーブルの上に出された小銭はいくらですか?

  1. 1円玉3枚が出せた
  2. 5円玉1枚が出せた
  3. 何も出せずに、10の位が1増えて「30円」になった

この3パターンのどれかになっているはずです。

では、このまま10の位の会計に進みましょう。

パターン3の例に従い、元の会計額が「23円」だったと仮定して続けていきます。
上の3パターンのうち、パターン1と2の人は10の位の数が「2」。
パターン3の人は繰り上がって「30円」になってますので、10の位の数を「3」として進めてみてください。

下に続きの流れを書いておきますが、上の3パターンいずれにしても、10の位の数が1の位同様1~4になる例なので、最初の流れと全く同じです。既に出した小銭はそのまま置いておきつつ、でも存在は忘れちゃって大丈夫です。10の位のみに集中してください。

では続けましょう。

上の位の数字が1~4の場合の続け方
例)10の位の数が「2」の場合
  1. 1単位硬貨が、位の数ぴったり出せれば出す。
    例)今度は10の位なので1単位硬貨=10円玉を探します。ぴったりあれば、上記の3パターンによって「23円」「25円」「30円」のいずれかになり、会計終了です。
  2. 1単位硬貨が足りなければ位の数を5に繰り上げて、5単位硬貨があれば出す。
    例)1単位硬貨=10円玉が足りなければ、5単位硬貨=50円玉を探します。50円玉があれば、上記の3パターンによって「53円」「55円」「50円」のいずれかになり、会計終了です。
  3. なければその位の数を10で繰り上げ。10の位はもう出せないので、100円→500円→1000円→5000円…の順に出せるものを出して会計終了。
    例)10円玉も50円玉もない場合は、10の位の数を10で繰り上げます。2ケタの会計なので100の位が「0」から「1」に変わり「100円」になります。
    ※ここは100円玉が手元にあるものと仮定して、100円玉を出して締めておきましょう。上記の3パターンによって「103円」「105円」「100円」のいずれかになり、会計終了です。

とりあえずここまででどうでしょうか。「23円」の会計に対し「55円」や「105円」というのは、ぱっと出てこない人もいるんじゃないかと思います。というか、ぱっと出る人はこんな解説を読む必要のない人です。

 ちなみに、この後もこんな調子の解説です。この時点ですでに解りにくかったらすみません。

さて。それでは、今まで出した小銭を一旦全部しまってください。

今度は位の数が6~9の場合を説明します。1~4よりちょっとややこしいです。

さっき「5に繰り上げる」という、あまり馴染みのない概念が出てきましたが、次は「5+端数に分ける」という概念が出てきます。

これは日本の硬貨に「5単位硬貨」があるために必要となる概念です。5円玉、50円玉、500円玉、5000円札が存在しなければ不要な概念。日本の硬貨での会計においては、この「5単位」を「1」と「10」の間にあるひとつの「位」と捉える感覚が必要になってきます。小銭使うのが苦手で…という人は、その辺を意識してみるといいのかもしれません。

引き続き青字の例を記載しますので、これも実際に出しながら読んでみてください。

位の数が6~9の場合の出し方
例)1の位の数が「8」の場合
  1. まず位の数を「5+端数」に分け、「端数の会計」→「端数を除いた5の会計」の順に進めていきます。
    例)1の位の数が「8」なら「5+3」に分け、「端数3の会計」→「端数を除いた5の会計」の順に進めていきます。
  2. 「端数の会計」をします。端数を1単位硬貨でぴったり出せるなら出して、端数の会計終了。「5の会計」へ進みます。
    例)端数の「3」に対し、1円玉が3枚以上あれば3枚出して「端数の会計」は終了です。「5の会計」へ進みます。
  3. 端数がぴったり出せない場合は、その位の会計は終了。位をまるごと10で繰り上げて、何も出さずに上の位に進みます。
    例)端数の「3」に対し1円玉が足りない場合、1の位で出せるものはもうありません。10の位の数を1増やして、何も出さずにその位の会計は終了。仮に「68円」の会計だったとするなら「8」をまるごと10に繰り上げて「70円」という風に捉えます。
    ここが、位の数字が1~4の場合とちょっと違うところ。位の数1~4の場合の手順2で行った「5に繰り上げ」は、飛ばすことになります。(飛ばすと書いてますが、実際は「5に繰り上げ」を行っているのと同じ流れになります。たとえば「5+3」の端数「3」を5で繰り上げたなら、「5+5」となり自動的に10に繰り上がるため、「5に繰り上げ」を飛ばしたのと同じことになるのです。実際はそんな細かいことは意識する必要は全くないです。)
  4. 手順2で端数が出せた場合は、「端数を除いた5の会計」をします。5単位硬貨があれば出してその位の会計は終了。
    例)端数の「3」が1円玉で出せたら、次に「5の会計」5円玉を探し、あれば5円玉を出してその位の会計は終了。
    ※要するにぴったり「8円」出せる場合ですね。なんでこんなまどろっこしい手順なんだよと思うかもしれませんが、ここで重要なのは、最初から「8円」と捉えずに、「端数の3円を先に出して、その後5円玉を探して出す」という下から上への流れを崩さないことです。
  5. 手順2で端数は出せたけど、手順4.で5単位硬貨が出せなかった場合は、「5」を10に繰り上げて、それ以上何も出さずにその位の会計終了。
    例)端数の「3」は1円玉で出せたけど、「5の会計」で5円玉がなかった場合、出した3円はそのままにして、10の位を1増やします。仮に「68円」の会計なら「8」を10に繰り上げて「70円」と捉えます。既に出した3円はそのまま会計に組み込むので「70円(+3円)」の形で進めます。
    ※繰り上げが済んだら、既に出した端数の3円は意識から外しちゃって大丈夫です。大事なのは「5単位硬貨があろうとなかろうと、端数分の1単位硬貨があれば出しておく」ということ。「8円」にならないからと言って、端数の3円を引っ込める必要はありません。端数を出した後、もし5単位硬貨が出せなかったとしても、上の位から差し引きされて5単位硬貨のおつりが返ってくる形になるので、出す作業が無駄にはなりません。こういうところで小銭を消化できるかどうかが分かれます。
ここまでの確認

さて、以下ほぼコピペの確認ターンです。テーブルの上に出された小銭はいくらですか?

  1. 1円玉×3枚と5円玉×1枚でぴったり8円出せた
  2. 1円玉3枚だけ出せて、10の位は1増えて「70円」になった
  3. 何も出せずに、10の位が1増えて「70円」になった

これまた3つのパターンのどれかになっているはずです。

では、先ほどと同様に、このまま10の位の会計に進みましょう。

今度は元の会計額が「68円」だったと仮定して続けて行きます。上の3パターンのうち、パターン1の人は10の位の数は「6」。パターン2と3の人は繰り上がって「70円」になってますので、10の位の数を「7」として進めてみてください。

10の位の数が、1の位と同じく6~9になる例にしましたので、先ほどの繰り返しです。既に出した1の位ぶんの小銭はそのまま置いて忘れましょう。10の位のみに集中してくださいね。

では続けましょう。

上の位の数が6~9の場合の続け方
例)10の位の数が「6」の場合
  1. 位の数を「5と端数」に分けます。
    例)上記の3パターンにより「5+1」「5+2」のいずれかになります。
  2. 「端数の会計」をします。ぴったり出せたら「5の会計」に進みます。
    例)端数分の1単位硬貨=10円玉を探します。あればぴったり出す。上記の3パターンにより「18円」「23円」「20円」のいずれかの状態になります。そのまま「5の会計」に進みます。
  3. 「端数の会計」で1単位硬貨が足りなければ、その位の会計は終了。10で繰り上げて、何も出しません。10の位はもう出せないので100円→500円→1000円→5000円…の順に出せるものを出して会計終了。
    例)端数分の1単位硬貨=10円玉が足りない場合は、10の位の会計は終了です。10の位の数を10で繰り上げます。2ケタの会計なので100の位が「0」から「1」に変わり「100円」になります。
    ※ここは100円玉が手元にあるものと仮定して、100円玉を出して締めておきましょう。上記の3パターンによって「108円」「103円」「100円」のいずれかになり、会計終了です。
  4. 端数がぴったり出せたら「5の会計」へ。5単位硬貨がある場合は、5単位硬貨を出してぴったり会計終了。
    例)端数が出せたら5単位硬貨=50円玉を探します。あれば出す。上記の3パターンによって「68円」「73円」「70円」のいずれかになり、会計終了です。
  5. 端数は出せたけど「5の会計」で5単位硬貨がない場合は、「5」を10に繰り上げてその位の会計終了。10の位はもう出せないので、100円→500円→1000円→5000円…の順に出せるものを出して会計終了。
    例)10円玉も50円玉もない場合は、10の位の数を10で繰り上げます。2ケタの会計なので、100の位が「0」から「1」に変わり「100円」になります。
    ※ここは100円玉が手元にあるものと仮定して、100円玉を出して締めておきましょう。上記の3パターンによって「118円」「123円」「120円」のいずれかになり、会計終了です。
 位の数が5もしくは0の場合
  • 5の場合は1単位硬貨を探して出す手順を飛ばすだけ。
  • 0の場合はその位の会計を飛ばすだけ。

 こんな感じの出し方をしています。最後にちょっと図にしてみました。参考になるといいのですが。

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余談

この会計方法は仕事でレジ打つ側に立った時も役立っています。

たとえば、小銭がパンパンのお財布から「8円」を全部1円玉で出そうとしたけど、1円だけ足りなくて全部引っ込めて10円玉を出そうとするお客様がいたりしますよね。

そんな時に「3円だけ出しておいていただければ、5円玉でおつりが出ますよ」と伝えて、少しでも小銭を消化してもらうことができます。

これは「13ー8=5」を暗算しているわけではなくて、『「8」を「5+3」に分けた端数「3」を出してもらえばいい』ということなので、暗算よりは簡単。

繰り上がり繰り下がりの暗算が苦手なので、じゃあおつり総額いくらなのか?ということはわかってないです。でも、5単位硬貨のおつりになることは把握できる。というわけ。